自分が初めて競馬場へ行ったのは、まだ小学校に入る前で、まだ馬連が発売されていない頃でした。
それから10年ぐらいが過ぎて競馬にハマり、次に競馬場へ行ったのは東京競馬場の指定席。
父が一般席だと疲れるので、指定席で座ろうと言ったことから、二人で競馬場へ行く際は、必ず指定席が決まりでした。
年代で言うと1990年代の中盤くらいでしたが、今の東京競馬場の指定席とはだいぶ雰囲気が違っていました。
たぶん、オールドファンには懐かしく、古い東京競馬場の指定席を知らない人は、驚くかもしれませんね。
朝早くから指定席へ座るために並びます!
指定席を買う場合は、今だったらネットでも買えますが、今から20年以上前の場合は、当然ネットがないので指定席を買うには並ぶことが条件でした。
現在でも指定席は並んで買えますが、今の東京競馬場の場合は、場外ではなく場内に入って並ぶので冬でも寒くはありません。
しかし、昔の東京競馬場は場外(正門・東門・西門)の入場門の前に、発売するまで並び続けないと買えない時代でした。
父とは毎年決まって、2月の東京新聞杯と10月の毎日王冠を見に行く約束をしていたから、2月のときは家を6時前に出て競馬場に着くのが7時30分くらい。
そこから指定席を買うために、ただひたすら寒い中、指定席が発売されるまで待つか、混雑をした際に整理券を配ってくれるまで待つかしかありません。
ちなみに、いつも父と座ったのは、B指定で確か入場料が込みで2,000円だったと思います。
今の指定席は、すべて2人掛けになってますが、1990年代の指定席は1人掛けから最大で5人掛けまであったはずで、指定席を売っているおばちゃんのが座席を割り振っていました。
間違っても父と二人で座るのに、3人席以上だと他の人と一緒になってしまうので、必ず買う際はおばちゃんに「二人掛けの席でゴール版に一番近い場所」と指定。
あとは、おばちゃんが望み通りの席にしてくれたかは、実際に自分たちが座るまで分からなかったですね。

昔のB指定席にはテレビが付いていない!
自分はB指定席をメインに座っていたので、A指定席がどうだったか忘れてしまいましたが、B指定席にはテレビが付いていませんでした。
今だと2人掛けの席に1つのテレビとコンセントが付いていますが、1990年代はテレビがなくターフビジョンで馬体重やパドックをチェック。
今のターフビジョンは世界最大らしいので、かなり見やすいですが、1990年代はこんなに大きくなかったので、見られる情報も限られているから、ちょっと大変だった記憶があります。
そんなこともあり、1990年代は必ずカバンの中に、ラジオを持参して競馬場へ行ってました。
今は昔ほど競馬場でラジオを聴いている人は少ないけど、1990年代はかなりラジオを持参している人が多かったはずで、自分の場合は馬体重の増減のチェックに使っていました。
あとは、場内放送があまりよく聴き取れないので、レースの実況中継をラジオ日本をスピーカーにして父と聴いていたのを思い出します。

お茶は1つ1つおばちゃんが入れてくれました!
今は、競馬場の中に紙コップで自動にお茶やお湯、水が飲める機械ががありますが、1990年代にはそんな機械はなかったと思います。
その代わりに、指定席だけだったような気がしますが、指定席の入場口の付近にブースがあって、そこにおばちゃんが、プラスチックのコップにお湯とお茶を入れてまっているんです。
記憶が正しければ、お湯が白いコップでお茶が緑色のコップだったと思うのですが、それを持って指定席に座って飲んでました。
基本的には、自分たちで飲んだコップを返すのですが、返さない人もいるので、おばちゃんたちがときどきして席を回って、コップの回収作業をします。
今のように使い捨てではないので、ちょっと指定席の特権だった気がするのですが、一般席でもあったらごめんなさい。

指定席に座った人だけが食べられます!
東京競馬場のフジビュースタンド5階には、飲食店が何件か入っていて、入場券だけの人も食べることはできますが、以前は指定席券を持っている人しか食べられませんでした。
今はエスカレーターで5階に上がって普通に飲食店に入れるけど、昔は違ったので、指定席の人の特権だったことの1つだったです。
当時は、当たり前だけどすべて父がお金を出してくれたし、父は立ち食いそばなんて食べない人だったから、指定席に座ると必ずお昼ごはんはレストランでした。
でも、今は貧乏になってしまったしお金を払ってくれる父もいないので、レストランに入ったことは一度もなく、父と一緒に食べた神田川のウナギが最後。
お店としては、一般入場券のお客さんも入れるので、収入が上がりうれしいでしょうが、特権がなくなったのはちょっと寂しいなぁ。

馬券を買うときは感じの良いおばちゃんを選ぶ!
今の東京競馬場の指定席で馬券を買う際は、確かすべて自動発売機しかなかったと思いますが、昔は当たり前だけでそうではありませんでした。
すべての窓口はおばちゃんが対応してくれる発売窓口しかなく、馬券を買う際は、おばちゃんの態度や雰囲気を見て良く買っていました。
自分が特に重視したのは、馬券を手渡ししてくれる際に、片手ではなく両手で返してくれるおばちゃんで、両手のおばちゃんの窓口を探しました。
今もおばちゃんが対応してくれる窓口はありますが、基本的には自動発売機がメインなので、すぐに買えるのはありがたいけど、ちょっと寂しく思うこともありますね。
なんでもかんでも自動にすれば経費が掛からないので、良いことなのかもしれないけど、おばちゃんたちがいた頃の方が風情があって自分は好きでした。
あのおばちゃんたちは、お小遣い稼ぎに良いバイトだと思って働いていただろうけど、みんな機械に仕事を取られてしまい府中市におばちゃんは、残念がっているだろうなぁ。

まとめ
記憶があるのは、とりあえず5つでしたが、自分よりもオードルファンだったら、マークシートじゃなくて口頭で馬券を買っていたのでは?
さすがに自分は口頭の時代を覚えていませんが、なにもかも自動になるのは便利で良いけど、風情がないと思うのは自分だけなのかなぁ。
2017年のJRAのCMを見ると、全くオールドファンが映っていないから、JRAとしては古き良き時代の頃の競馬のイメージを払しょくしたいのでしょう。
競馬場がキレイになって、若者が増えるとJRAは喜ぶけど、おじさんたちは自分たちの居場所がどんどん減って来て大変かもしれません。
自分も思いますが、昔は競馬の「いろは」を知っている人が楽しむ遊びだったので、イライラすることはなかったけど、若い人が増えるとイライラすることが多いですからね。
みなさんは、昔の東京競馬場の指定席に座って、競馬を見たことがありますか?
